カリキュラム

CURRICULUM

プログラム構成

本プログラムは副専攻型のプログラムです。プログラム生は自身の主専攻修了に必要な科目単位に加え、修士課程では本プログラムで設定する必修科目5単位及び選択必修科目5単位の合計10単位、博士後期課程では必修科目2単位及び選択必修科目3単位の合計5単位を修得しなければなりません。

そして各課程の修了時に、その成果を「課題研究レポート」(小論文ないし他の形の研究成果)として提出し、QE(Qualifying Examination)を受審します。
審査合格者には「未来共創リーダー育成プログラム」を修了した旨が学位記に付記されます。

科目構成

本プログラムのカリキュラムは以下の科目群によって構成されます。

課程 プログラム科目の名称 配当年次 単位数
必修 選択
修士課程 課題研究プロジェクト基礎 I 1夏 1  
課題研究プロジェクト基礎 II 1秋 1  
ポリシーアナリシス 1春 1  
地球社会フィールド調査法 1・2夏 1  
プログラム連携ゼミ 1(集中) 1  
レクチャーシリーズ 1・2(集中)   1
課題探求チュートリアル I 1・2(集中)   1
課題探求チュートリアル II 1・2(集中)   1
課題探求チュートリアル III 1・2(集中)   1
課題探求チュートリアル IV 1・2(集中)   1
計 (10科目) - 5 5
博士後期課程 課題研究プロジェクト発展 I 1夏 1  
課題研究プロジェクト発展 II 1秋 1  
博士課題探求チュートリアル I 1・2・3(集中)   1
博士課題探求チュートリアル II 1・2・3(集中)   1
博士課題探求チュートリアル III 1・2・3(集中)   1
計 (5科目) - 2 3
課題研究プロジェクト

協働課題解決(Problem Based Learning)型の授業を通して、課題解決に必要な知識や技法を実践的に習得し、その解決に資する制度設計や技術支援等を議論する。修士課程の「基礎」と博士課程の「発展」を合同授業とし、プログラム独自に教材として整えられた課題について、学生はグループで議論し、協働して調査を行い、グループとして解決法を模索する。課題内容は、SDGs との関連や、学生が本プログラムで取り組む課題との関連を考慮して設定する。 学期末には、プログラム学生・教員が全員参加する課題研究報告会を組み、学生はそこで各自の研究成果を発表し、全員で議論する。

ポリシーアナリシス

実務経験のある本プログラム専任教員が、現場の経験に基づき、国家や自治体の政策だけでなく、国際機関や企業等のポリシーを含む広い意味での政策に関してその策定や意思決定のプロセスに関わる実践的な問題を論じる。また、21世紀の日本や世界が直面する課題を事例として取り上げ、各国の政策や各地方自治体の政策の比較分析を行う。 グループ・ワーク、グループ討論、プレゼンテーションといったアクティブラーニング形式を積極的に取り入れた授業を通じて、受講生それぞれが関心のある政策分野においてポリシーアナリシスを行えるようになることを目指す。

地球社会フィールド調査法

地球社会統合科学府における既設の科目であり、他学府の本プログラム学生はこれを本プログラム科目として履修する。ただし、各学府で類似趣旨の科目がある場合は、その科目で読み替えることができるものとする。本プログラムは現場に立脚した課題解決を重視しているので、この講義ではその基礎として、フィールドワークを伴う研究法の方法論を論じるとともに、倫理安全に関わるレクチャーを行う。さまざまなフィールドで研究を行うための対象へのアプローチ方法や調査研究作法を学び、調査とフィールドという観点から学際統合力を身につけることが、複雑な現代的諸問題の解明のためにもつ重要性を学ぶ。

プログラム連携ゼミ

学生ごとに、学府指導教員(プログラムに学府学生を推薦した教員)と「課題探求チュートリアル」を担当するチュートリアル教員が共同でプログラム研究を指導する。学生の学位論文研究との調整、課題研究レポートの指導等であり、応募時の研究計画に基づき履修計画とプログラム研究の主題・構想を固めるための、履修指導を含む。開講は 1 年次に 年間 8 コマ(集中講義可)をもって 1 単位とする。学生の研究課題に関連する「課題領域」のチュートリアル教員を選定するが、学生の学府での専門と多少とも異なる教員を選定することを原則とする。
※プログラム連携ゼミをプログラム側で担当するチュートリアル教員は、教務学生小委員会が選定します。

博士課題探求チュートリアル

各アジェンダの「課題領域」に対応して配置されたチュートリアル教員から、学生は自分の研究課題に対応して3名を選択し、それらの教員の授業を個々にI~Ⅲとして履修する。学生の研究課題に対して、教員がそれぞれの専門の立場から共に考え、学生が課題によりよく取り組めるよう様々な形態で指導しアドバイスする。学生は、2つ以上の課題領域およびアジェンダにまたがって課題探求チュートリアルを履修する。同一教員からは一単位しかとることができない。多様な専門的観点から自分の研究を見つめ、課題に対する理解を深め、新たな考え方や取り組みの方法を身につける。

課題探求チュートリアル

各アジェンダの「課題領域」に対応して配置されたチュートリアル教員から、学生は自分の研究課題に対応して4名を選択し、それらの教員の授業を個々にI~IVとして履修する。学生の研究課題に対して、教員がそれぞれの専門の立場から共に考え、学生が課題によりよく取り組めるよう様々な形態で指導しアドバイスする。学生は、2つ以上の課題領域およびアジェンダにまたがって課題探求チュートリアルを履修する。同一教員からは一単位しかとることができない。多様な専門的観点から自分の研究を見つめ、課題に対する理解を深め、新たな考え方や取り組みの方法を身につける。

レクチャーシリーズ

参画する各学府で開催されるシンポジウムやワークショップ等を、規定の基準にそって端数で単位化し、本プログラムの授業として拠出する科目である。単位の蓄積は1 年間、有効とする。学生は、1年間の間に1単位分のレクチャーシリーズを履修することではじめて、この科目の単位認定を得ることができる。現在我々が直面しているさまざまな問題にはどのようなものがあり、それらを解決するためにどのような実践的な取り組みが行われているのかについて、具体的な問題意識や知識を得ることを目的とする。現実の社会で起こっている問題の解決を目指して、研究活動を展開している研究者、実社会で活躍する実践家、先導的見解を表明しているオピニオンリーダーなど、第一線で活動する学内外の講師を招へいし、講師による講演、学生間及び学生と講師間の討論を主体としたセミナー形式のレクチャーあるいはワークショップを行う。聴講したセミナーについてはレポートを提出する必要がある。

課題領域とチュートリアル教員対応表

タブをクリックすると、各アジェンダをご覧になれます。

課題領域 具体的な課題例 所属学府 氏名
資源・エネルギー 環境鉱物による環境モニタリング
資源開発政策
地球社会統合科学府 桑原 義博 教授
中野 伸彦 准教授
地震・火山・気候変動 長期的な災害対策
災害史
気候変動
海・湖の持続的使用
地球社会統合科学府 菅 浩伸 教授
環境・生物多様性 生物多様性保全
外来種問題
地球社会統合科学府 荒谷 邦雄 教授
楠見 淳子 教授
森林資源 防災林管理
森林保全
コモンズの歴史
地球社会統合科学府 百村 帝彦 教授
農業経済 農業後継者問題
バイオマス産業による地域興し
食糧問題
生物資源環境科学府 矢部 光保 教授
持続可能な経済発展 廃棄物問題
自然エネルギー
地域経済と科学技術
コモンズ管理
地球社会統合科学府 三隅 一百 教授
未来共創リーダー育成プログラム 佐藤 敦郎 教授
都市社会問題 地域再生
空家・不在地主問題
外国人受入の行政対応
地球社会統合科学府 コルナトウスキ ヒェラルド 准教授
文化・生態系保護 災害時の文化財保護
害虫獣保護
地球社会統合科学府 田尻 義了 教授
課題領域 具体的な課題例 所属学府 氏名
災害現象 洪水、土砂災害、津波等の災害メカニズム
地盤調査法
災害シュミレーション
工学府 三谷 泰浩 教授
ハザリカ ヘマンタ 教授
防災・減災 家屋の耐震化
土砂災害対策
IoT、AIの防災・減災活用
災害対策の歴史
工学府 三谷 泰浩 教授
ハザリカ ヘマンタ 教授
災害社会 地域防災計画
実行性のある避難訓練
災害、復興の制度設備
工学府 三谷 泰浩 教授
ガバナンス リスク・コミュニケーション
リスク・マネジメント
災害被害(経済的損失)評価
災害のグローバルガバナンス
地球社会統合科学府 施 光恒 教授
紛争と国家・社会 エスニック・マイノリティ
歴史認識問題
破綻国家・失敗国家の再建
地球社会統合科学府 山尾大 准教授
オーガスティン マシュー 准教授
未来共創リーダー育成プログラム 佐藤 敦郎 教授
非伝統的安全保障問題 越境犯罪、テロリズム
人身売買
新興・再興感染症
地球社会統合科学府 鬼丸 武士 教授
環境・生態 気候変動リスク(環境・生態)
中山間地域の持続可能性
農業地ため池の維持管理・多面的評価
島卿地域の発展と環境・生態
地球社会統合科学府 渡部 哲史 准教授
移動と文化・社会 異文化共存の教育
リスク・マネジメントの歴史
地球社会統合科学府 伊藤 幸司 教授
小林 亮介 准教授
越境にともなう異文化理解の倫理 地球社会統合科学府 松枝 佳奈 講師
課題領域 具体的な課題例 所属学府 氏名
医療情報・遠隔医療技術 新興・再興感染症問題
地域健康管理
医療格差問題
医学系学府 中島 直樹 教授
人間発達・知能 認知・コミュニケーションの進化的基盤
AI、発達障害支援
情報機器と教育
パターン認識
意思決定
人間環境学府 橋彌 和秀 教授
システム情報科学府 池田 大輔 准教授
イワナ・ブライアン・ケンジ 准教授
土中 哲秀 准教授
言語教育 地球社会統合科学府 内田 諭 准教授
家族 ジェンダー
子どもの貧困問題
介護者支援
人間環境学府 野々村 淑子 教授
山下 亜紀子 准教授
家族政策
ひとり親家族、特にシングルマザーの貧困問題
生殖補助医療
暴力とジェンダー(DV・児童虐待)
地球社会統合科学府 藤田 智子 講師
福祉 地域福祉
介護支援機器
地域保健
人間環境学府 山下 亜紀子 准教授
地域社会 外国人受入の観光政策
地域通貨
過疎対策
地球社会統合科学府 三隅 一百 教授
藤岡 悠一郎 准教授
地域文化・景観 地域観光、観光まちづくり
地域文化と景観
多文化共生
地球社会統合科学府 古川 不可知 講師
史資料の活用と保存 コンテンツの活用(文化交流・国際交流)
メディア・リテラシー(対話とコミュニケーション)
地球社会統合科学府 波潟 剛 教授
地方自治 主権者教育(政治的無関心)
人権教育
地球社会統合科学府 施 光恒 教授
中央・地方関係、地方分権、地方創生
財政問題
感染症対策における国と自治体の役割
災害ボランティアの受け入れ体制
自治体における外国人労働者の受け入れ問題
未来共創リーダー育成プログラム 佐藤 敦郎 教授