メッセージ・プログラム概要

MESSAGE & PROGRAM OUTLINE

プログラムリーダーからのメッセージ

プログラム責任者兼プログラムリーダー
地球社会統合科学府・教授 荒谷邦雄

気候変動や生物多様性の喪失、エネルギー・食料危機、国際的な政情不安・世界経済の不透明化など、現在、人類が直面している様々な地球規模の課題は急速に複雑・深刻化しており、社会は益々不確実性を増しています。
この状況にあって、様々な解決に統合的に取り組み、不確実な社会を切り開くには、変化する社会ニーズに対応し、社会を先導する人材の育成が急務です。そのためには、特定の分野の深い知識や技術を備えた優秀な専門家を育成する従来の大学院教育に加えて、多様な人々が協働し、専門知識や技術を融合させながら解決策を提示できる能力を育成する「共創的課題解決型教育」を大学院でも実践する必要があります。
この点において、「九州大学大学院未来共創リーダー育成プログラム」は、フィールドワークを重視した文理融合の学際教育・研究を実践してきた大学院地球社会統合科学府を基幹部局に、6つの学府が参画して、「学問と現実課題を繋ぐ人材」の育成を目指して、2021年に設置された大学院副専攻プログラムであり、まさに大学院における共創的課題解決型教育を先行して牽引してきたプログラムです。

本プログラムは、2025年度5年の節目を迎え、2026年度からは、参加部局を拡大するとともに、課題解決策としての様々な政策の分析力と実践力を兼ね備え、多角的な視点から柔軟に課題解決に取り組むことができる高度専門人材の育成を中核とする「科学技術イノベーション政策人材育成プログラム」の教育理念と主要カリキュラムを取り入れた新たな教育プログラムとして継続・発展する計画です。地球社会統合科学府に新設される新コースとの合同カリキュラムも展開する予定です。

九州大学は先ごろ発表されたTimes Higher Education(THE)による「THE学際科学ランキング2026」で世界67位、国内で2位にランクインしました。全学の様々な学府の学生と教員が集う本プログラムのこうした新たな取り組みは、今後の九州大学における多様な分野を融合した学際的な研究・教育をさらに推進するものです。本プログラムが実践する分野横断型の共創的課題解決型教育を通じて、「学問と社会の諸課題をつなぐ」修了生が多く巣立つことを期待します。

プログラム概要

プログラムページイメージ写真

東日本大震災をはじめとする災害、SARS や新型コロナウィルスなどの感染症の流行、AI 等の科学技術進歩による社会の変化、中国等の新興国の台頭による政治・経済秩序の変化等、21世紀に入ってからも人類はさまざまな課題に直面しています。これらの諸課題の解決に、学術と人材育成の面から応えることが、今まさに大学に求められています。そのためには、専門の枠組みを超えて、現実世界が直面している課題によりそくした研究や人材育成のモデルを構築し、大学の学知がより直接的に社会に貢献できるようにすることが重要です。
この要請に応えるべく、<課題解決のための方策の立案・実施・評価の科学的支援>を趣旨とする本プログラムが整備されました。高度に幅広い専門性から未来社会を構想し、オールラウンドな協働課題解決と決断、政策の立案・設計にあたることができる研究者および高度専門職業人を養成します。 カリキュラムは多様な学府から提供される科目からなり、所定の単位を修得したプログラム修了者には、修了証明が交付されます。

修士課程から博士後期課程までの最長5年間の副専攻型のプログラムとして、プログラム学生は、自身の専門(所属学府)を足場にしつつ、複数の専門分野にまたがる複合的な現実問題を解決するための実践的な課題探求を行います。

協働課題解決やフィールドワーク、政策の分析・策定に関する一般的な訓練を積むとともに、研究課題に応じて多様な分野の教員から指導を得ることで、課題を効果的に探求します。 研究課題を進めるうえで必要となる専門分野の観点を知る手がかりとして、3つのアジェンダ「地域共生」、「危機管理」、「文化・健康」を大枠とし、それぞれに中領域的な「課題領域」が配置されています。
複数の「課題領域」、そして複数のアジェンダ(専門分野)にまたがる課題研究を行うことが推奨されます。